コラム

治療した歯っていつまでもつの?長持ちさせる秘訣教えます! 後編 歯とお口の豆知識 

治療した歯を長もちさせるのに、ポイントとなる「ふち」。まずは、ぴったりの「ふち」にしてもらうことから始まります。歯医者さんでは、「ふち」のことを「マージン」と呼んでいます。治療中に耳を澄ませてみれば、「マージンぴったりでいいね。」とか「マージンが甘くてダメだね。」とか言っているのが聞こえてくるかもしれません。

 

コンポジットレジンは、「ふち」がはみ出ていたり、研磨が不十分であったりすると、汚れがたまりやすくなります。このため、コンポジットレジンの長持ちには、詰めた後の形態修正と研磨がとても大事です。「ふち」からはみ出している部分があったら、歯医者さんで取り除いてもらって、つるつるに研磨してもらいましょう。詰めた後、数か月して「ふち」が茶色くなってくるようでしたら、歯医者さんでもう一度、形態修正と研磨をしてもらう必要があります。「ふち」がぴったりで、表面がつるつるであれば、白くてきれいな状態です。

 

インレーやクラウンは、口の中でダイレクトに詰めるコンポジットレジンと異なり、型取りしてつくります。このため、型取りさえ上手にできていれば、基本的には「ふち」がぴったりに仕上がります。型取りが苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、まずはそれを乗り越えて、「ふち」がぴったりのインレーやクラウンを入れてもらいましょう。入れた後、数か月して「ふち」が茶色くなってくるようでしたら、歯医者さんでもう一度、「ふち」の状態をチェックしてもらいましょう。セメントがはみ出ていたり、歯がかけていたりするかもしれません。歯ブラシの毛先が「ふち」にひっかかるようでしたら、問題ありです。「ふち」がつるつるで変色もなければ、問題なしです。

 

「ふち」がぴったりであれば、あとはお手入れです。毎日の歯磨きに加え、一日一回はデンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間の清掃を行いましょう。治した歯の長持ちには定期健診も大事です。3か月に1回くらい、歯医者さんで歯の汚れの確認と歯石除去、かみ合わせのチェックをしてもらうのがおすすめです。レントゲンも1年に1回くらいは撮ってもらって、治した歯の状態を確認してもらうといいですね。お手入れと定期健診が行き届いていれば、「ふち」がかけていても、修理できることが多いです。「ふち」に小さい「かけ」がないかチェックしてもらいましょう。また、インレーやクラウンがとれてしまったら、取れたものを持って早めに歯医者さんに行きましょう。またつけてもらえるかもしれません。

お手入れと定期健診、まずは1年続けてみて、また次の年、そのまた次の年も・・・と続けていけるといいですね。過去の調査では、治してから5年経過で2~3割再治療が必要であったとのこと。まずは5年をクリアして10年以上を目指しましょう!